経済情報操作

◎「反ケインズ主義者」の大謀略ー経済破局 丹羽春喜 『月曜評論』平成10年3月15・25日号◎

 

●希代の謀略家・尾崎秀美

 戦前の「ゾルゲ謀略団」の首魁、尾崎秀美の事を想起してみよう。彼は、我が国の国家機密をゾルゲを通じてソ連に渡しただけではない。彼は、当時の我が国のマスコミと近衛内閣を操って、我が国を中華民国との「支那事変」という果てしない全面的長期戦に陥れたばかりではなく、米英国に対しても開戦せざるを得ない所ばかりではなく、米英国に対しても開戦せざるを得ない所まで我が国を引きずって行く事に成功した希代の謀略家であり、絶大な影響力を持ったオピニオン・リーダーであった。    言うまでもなく、彼が、其の様な謀略を繰り広げたのは、筋金入りの共産主義者として、我が国と中華民国のみならず全世界の「資本主義体制」諸国を相互に戦わせて甚大な打撃を与え、グローバルに共産革命を促進すると共に、ソ連を護ろうという、はっきりした目的意識によるものであった。極めて頭脳明晰であった彼は、その事を明確にしていた。即ち、彼は、決して「うっかりミス」等で其の様な謀略をやったのではなかった。
 同様な「ソ連の手先」の例を、もう一つあげてみたい。
 ソ連が崩壊するまで、特に1970年代の半ば頃から80年代後半までの時期には、ソ連の軍備拡張努力はものすごかった。従って、その頃の私は、ソ連の「真の」軍事支出(秘密にされていた)の推定と、それがソ連経済に与える影響を割り出す為の計量経済学的シミュレーション分析に、寧日ないような状況であった。
 ところが、甚だ奇妙かつ困惑せざるを得なかった事に、当時の米国CIAは、「・・・ソ連の軍事支出は、対GNP比率などで見ても、それほど大きくはないし、伸びてもいない」とする一連の推計・分析結果を公表しはじめたのである。当然、左翼陣営は、鬼の首でも取ったように、「・・・ソ連は平和勢力であり、軍拡などやっていない事は、CIAの数字からでさえ証明されている」と叫びはじめたのであった。
 しかし、私は、CIAの其の様なソ連軍事支出についての推計・分析報告書を詳細に吟味してみて、愕然とせざるをえない重大事に気がついた。つまり、そのようなCIAの推計・分析作業では、目立たない形ではあるが、幾つかの通常の経済分析では使われないような「不適切」かつ経済学的には「誤った」方法が、わざと用いられていたのである。実は、そうであったからこそ、ソ連の軍事支出が、対GNP比率でも、その伸び率でも、意想外に低く算出されるというミス・リーディングな結果が、導き出されていたのである(この事については、1989年に原書房から出版されて、防衛学会の「防衛図書出版奨励賞」を受賞した私の著書『ソ連軍事支出の推計』の第5章を参照されたい)。
 はっきり言えば、それは、極めて巧妙な悪質な「知的トリック」に他ならなかった。それを「仕組んだ」者達は、ソ連の経済や財政に通暁していると共に、最新の数理経済学やエコノメトリックス、投入産出分析といった精緻な計画・分析手法をも知り尽くしていたはずである。それは、将に、そういった高度の専門家であってこそはじめて考え出す事が出来、仕掛ける事の出来る様な、極めて特殊にテクニカルで綿密に工夫のこらされた方法論的な「知的トリック」であった。それは、断じて「うっかりミス」などでなかった。明らかに、当時の米国CIAには、ソ連の経済や軍事支出を分析する重要なセクションの中に、尾崎秀美のような、極めて有能な「ソ連の手先」が潜んで謀略活動を行っていたと考えねばならないのである。
 

●新古典派の知的トリック

 「知的トリック」といえば、最近の米国の「新古典派」のそれも、極めて悪質であり、我が国をはじめ全世界の経済に膨大な被害を与えつつある。即ち、プロの経済学者でもつい見逃してしまう事なのであるが、実は、ルーカスやフリードマンといった「新古典派」の経済学者達は、景気の下降や上昇といった景気変動の諸局面を通じても、企業の資本設備の「稼働率」が「変化しないで一定である」とする極めて非現実で不適切な事を、暗黙の内に、そして意図的に仮定するという理論的なトリックを仕組んでいるのである。
 一度、この様な「理論的トリック」が仕組まれれば、例えばケインズ的な財政・金融政策で「総需要」をどんなに大幅に増やしても、企業設備の「稼働率」上昇による「生産関数」の「右方シフト」は起りえないし、だから、「供給曲線」の「右方シフト」も生じえない、という事になってしまう。従って、ケインズ的な財政・金融政策は、景気を回復させて生産や雇用を増やすには無効で、只「総需要」即ち、ケインズ的政策は有害無益だとする「新古典派」のシニカルな主張は、この「理論的トリック」から導出されているわけである。
 現在、我が国において、不況を克服する為の「特効薬」であるべき「ケインズ的政策」の発動が一種の社会的マインド・コントロール的状況によって封止されてしまっていて、経済回復の見通しが全く立たないような状態に陥らされている事の、大きな一つの理由が、上記のような「知的トリック」(「うっかりミス」などではない)に基づくシニカルな新古典派「反ケインズ主義」の全世界的な支配的流行にあるという事は、明らかなところなのである。
 

●政府・マスコミ共謀の「だまし」

 今,我が国では,上記の如き社会的マインド・コントロールは、更に別種の「知的トリック」による情報操作をも加えて、行われている。
 例えば、上記はやや別の角度からの議論になるが、やはり「新古典派」グループからは、ケインズ的景気刺激政策の「「副作用」として、「クラウディング・アウト現象」(国債の市中消化による民間資金の枯渇)による国内市中金利の高騰、及び、それに伴う「円高」の発生(いわゆるマンデル=フレミング効果)によって、民間投資の失速や輸出の不振がもたらされ、景気回復が挫折する怖れがあるのではないかと云う事も、しばしば指摘され、我が国でも、それを論拠に、「ケインズ的景気回復策は無効果だ!」と主張する論客やメディアが多い。
 経企庁や大蔵省の有力高官を含む政策担当者達の中にも、そのような景気回復策の「効果無し論」を唱える者達が、大勢力をなしているようである。(『毎日新聞』平成9年9月10日号)。
 しかし、経済学のごく初歩的な基本的知識に過ぎない事であるが、そのような「副作用」は、例えば日銀の「買いオペ」といった政策手段で、容易かつ確実にそれを防止する事が出来る筈のものなのである。にもかかわらず、現在の我が国では、大蔵省・経企庁の政策担当者達をはじめ、マスコミ、評論家、学者、財界人に至るまで、その大多数が、この初歩的で重要な経済学的知識を「知らないでいるふり」をして、もっぱら「反ケインズ主義」の支配的流行という風潮をいやがうえにも推し進め、或いは、それに迎合しようとしているのである。
 しかも、これに加えて、我が政府は、近年、二つの重要な事で国民を欺いてきた。その第一は、宮沢内閣以来の数次にわたる「総合経済対策」で総額数十兆円にも達する「ケインズ的財政政策」を実地したと称して、「・・・にもかかわらず、効果がなかった」ように見せかけてきたという事である。
 しかし、「数十兆円」などというのは全くのウソに近く、これらの「総合経済対策」では、その為の「補正予算」がいつも極めて小規模であった事でわかるように、有効需要額への正味の政策的追加は微々たるものでしかなく、各年度の本予算(当初予算)が、年々、緊縮の度を強めてきた事による景気冷却効果のほうがずっと大きかったのが、実情であった。つまり、「総合経済対策」なるものは、「だまし」でしかなかったわけであるが、奇怪な事に、我が国のマスコミは、この事に「気がつかないふり」を決め込んできたのである。
 第二の「騙し」は、経企庁がデフレ・ギャップの発生状況の推計をやめてしまい、近年の『経済白書』などでは、あたかも、そのギャップがごくわずかでしかないかの如く粉飾してきたことである。しかしプロの経済学者が真面目に計算して見れば、直ぐにわかるように、現在の我が国の経済では、「総需要」(即ち有効需要のマクロ的総額)の甚だしい不足の為に、企業資本設備と労働力を総合した「総生産能力」の内、稼働している部分は6割乃至7割に過ぎない。つまり、デフレ・ギャップが30?40パーセントにも達しているのが、今の日本経済のいつわらざる現実なのである。ところが、マスコミは、経企庁のこの「粉飾・秘匿」を黙認し、許しているのである。
 

●意図的な破局への誘導

 わが政府とマスコミ共謀のこのような「騙し」と、それを「理論的」にバックアップする形になっている近年の米国「新古典派」経済学者達から発信されている「知的トリック」の政策論的ニヒリズムによって、今や、我が国では、論壇、学者、政・官界、産業界など、殆ど全国民が「反ケインズ主義」のマインド・コントロールに呪縛された状況となっている。
 かくて、経済の不況が、停滞を克服する為の「決め手」であるはずの「ケインズ的政策」の発動が、「タブー」とされて忌避されてきた為に、我が国の経済は、深刻な不況・衰退の状況から脱しえないでいるわけである。勿論、本稿で私が指摘してきたような事を見抜いている識者も多いであろう。しかし、そのような人達の大部分は、それぞれの保身の為にその節をまげて、「反ケインズ主義」という支配的風潮に、ひたすら迎合・追随しているのが実情である。
 しかし、そういった単なる迎合・追随者ばかりではなく、幾人かの者は、もっと「邪悪」に、はっきりと意図的に、日本経済並びに世界経済を破局に陥れようと、「反ケインズ主義」の思想謀略を推進しているに違いない。なぜならば、上記でも指摘してきたように、彼等が仕組んだ「知的トリック」や「騙し」は。決して「うっかりミス」などではなく、高度に意図的である事は明らかであるからである。
 即ち、こういった「反ケインズ主義」の社会的マインドコントロールの思想謀略を推し進めつつある指導的な人達の中には、尾崎秀美のように確信犯的に「はっきりと邪悪な意図を持った」筋金入りの頭脳明晰な「仕掛人」が幾人かは必ず居るとみなければならないわけである。これこそが、現在に我が国を犯しつつある「思想国難」と、それによる経済破局の裏面に潜む真相なのである。
 
 
 
 

[国家の通貨さえ発行・管理させてもらえば、法律を誰が作ろうと私は気にしない」

          ーーマイアー・アムシェル・バウア(ロスチャイルド)ーー

◆アメリカで金融恐慌を引き起こしたイングランド銀行

 イングランド銀行はアメリカの歴史に重要な役割を果たしてきた。イングランド銀行を抜きにしては、合衆国は存在しない。アメリカの植民地開拓者達は、一人残らず自分を英国の愛国者と考えていた。しかし、植民者達が独自の植民地代用紙幣を印刷・流通させて無類の繁栄を謳歌し始めると、イングランド銀行の株主達はジョージ3世[1760?1820年]の処に赴き、植民地での利子付き紙幣の独占体制が危うくなっていると告げた。そこで王は代用紙幣を禁止した。その結果、アメリカの商業活動は直ちに停滞をきたした。これが独立戦争の原因である。ベンジャミン・フランクリンも指摘したように、お茶に対する些細な課税はアメリカの各家庭で年間1ドル程の額に達したが、これを耐えられないものではなかった。だが、独自の通貨を禁止されては生きていけなかったのである。
 イングランド銀行とロスチャイルドが職員達に指示すると、彼等はいつでもロスチャイルドの利益の為に恐慌や不況を引き起こし、合衆国の商業活動に支配的な役割を果たし続けた。
 1836年に第二合衆国銀行の期限が切れると、ジャクソン大統領は其の更新を拒否した。この為に、合衆国に大変な繁栄がもたらされた。政府資金が他の銀行に預けられたからである。ロスチャイルドは1837年に恐慌を起こして、成り上がり者達を処罰した。
 へんりー・クルーズが『ウォール街の28年間』の158頁に書いている。
 
 「1837年の恐慌は、イングランド銀行がある日、合衆国に関係する紙切れを全て投げ売りした事で、いっそう悪化させた」

 イングランド銀行はアメリカの紙幣と債権を信用する事を拒否して、その保有者の間に金融恐慌を引き起こしたのだった。この恐慌のお陰で、ロスチャイルドの代理人のピーボディとベルモントは恐慌中に株を底値で買って一財産作った。
 イングランド銀行は経済恐慌で支配的な役割を果たしたのと同じ様に、戦争や革命、スパイ活動でも支配的な役割を果たしてきた。ナポレオンがエルバ島から1815年に脱出すると、ロンドン金市場は一夜にして4ポンド6ペンス?5ポンド7シリンダへと急騰した。中心になって買ったのはネイサン・マイアー・ロスチャイルドで、ウェリントンへと急騰した。中心になって買ったのはネイサン・マイアー・ロスチャイルドで、ウェリントン公爵に金塊を急送する様に、イングランド大蔵省から指示を受けていた。彼等は、ナポレオン阻止の為に一致団結したのである。ワーテルローの戦いの後、金の価格は急落した。
 
 
 
 

◆金融戦争で国際財閥には絶対に勝てない(悪魔の国際金融組織を信用するから悪い。イエス・キリスト時代から言っている絶対信用しては行けない場所である。バビロンの悪魔の組織である!忍)

 株価は国際金融資本によって操られる陰謀の武器である(株価が自動的に動くのはおかしいのである。それは、単なる博打である。博打の値段(水商売価格)を信用するのが絶対おかしいのである。それは日本人の道徳的意識が低下した証拠である!忍)。そして、その犠牲者はいつも日本人である。今ニューヨーク証券取引所は空前の好景気に湧いており(なぜ、株価の値段で好景気になるのか?実体経済は生産物の取引量で決定する!忍)、一方アジアの株はお先真っ暗に見える。いかにもアメリカの株に投資したくなる雰囲気である。だが、こういう時が危ない。株の敵性価格はPER(株価収益率)やトービンのQ係数等が目安になるが、それを無視した株式投資はリスクを生む。

 PER = 株価 / 一株当たりの税引き後利益額
 トービンのQ係数 = 株価 / 企業の一株当たりの実質資産額(1より大きいと危険水域)

 (この式を、見ると、完全に株の取引だけで値段を決めている。そして、生産価格と流通価格との関係と生産量の関係を全く無視している。むしろ、此の株の値段は単なる遊びである。実質経済の動き(生産から消費に至るまで価格と生産量の関係と株価の関係は全く表現していない)を完全に無視している!忍)。株価は実際の経済を反映しているだけではなく、一部の人々が買い手に幻想を抱かせ、かもにしてやろうとする陰謀の道具でもある。こうした人々は馬鹿な日本人(日本人はウォール街又はシティが正常に株価を計算していると信用して買っているのである。しかし、国際金融組織は詐欺集団であるから信用してはいけない!忍)がたっぷりとアメリカ株に投資した時を見計らってどっと株を売りに出すだろう。過去の例から見ると、国際金融資本はバブルが膨れに膨れた時を見計らって暴落を引き起こしており、「史上最高値」という声が出たら要注意である。アメリカでは「1000ポイント神話」といって過去には1000ポイントを越える毎に暴落が起こっている。ニューヨーク証券取引所で次の大暴落が起きるのは、次の1000ポイントである一万ポイントを突破した直後だろう。

 ウォール街の法則

 ・株は月曜日に下がり、金曜日に上がる
 ・株は三回上がったら、売れ
 ・株は商いの少ない日に買え
 ・株は1、4、7、11、12月に上がり、2、6月に下がる

 以下に投資銀行がどの様に株価を操作しているかを検証してみよう。
 株価操作を防ぐ為、ウォール街ではSEC(証券取引委員会)が不審な大量売買を監視している。しかし、ウォール街のプロに言わせると、このSECの監視を逃れるのは造作もない事だという。株式市場では至る所で株価操作が行われており、ウォール街では「捕まって初めて罪になる」という格言があるほどである。
 株価を実際に動かしているのは、投資銀行のトレーダーと呼ばれる人々である。トレーダーは証券取引所にいる自社のフロア・ブローカーに株の売買のオーダー(注文)を伝える。オーダー(注文)を受けたフロア・ブローカーは証券取引所のスペシャリスト(才取会員)と呼ばれる売買人にオーダー(注文)を出す。スペシャリストというのは株の実際の売買を司る人間である。彼等は万一フロア・ブローカーからの買いが売りを上回ると、自分の持っている株を売ってそのギャップを埋める。又、逆に売りが買いを上回った時には、自分で株を買って取引を成立させる。スペシャリストはいつでも株の売買が円滑に行われる為の潤滑油なのである(これを見ると、株の売買する時の条件として、企業の収益率と客の購買の傾向と企業の生産物に対する公共の福祉とかを考慮していない事がわかる。だから単なる博打である。株は基本的に其の企業を育てる為の投資である。其処を深く理解すれば、長期投資しか意味がない。!忍)。
 こうしたスペシャリスト達は一人で売買の情報を全て握り、次の株価の動きを知る立場にある。従って、彼等を抱き込めば、絶対に上がる株を買う事が出来るのである(この株価の上がりは、完全に単なる博打のトレーラーの働きである!忍)。ある種のスペシャリストは裏株式市場を運営しており、友人や親戚から金を集めて、絶好のタイミングを見計らって買いを仕掛ける「テープ塗り」という操作を行う者もある。こうしたスペシャリストの「テープ塗り」は暗黙の内にそれに乗ずる他のフロア・ブローカーの買いを誘い、株価は一気に上昇する。
 又、株価を動かすには、「バックマン」というフリーの株価操作の専門家を雇えばいい。バックマンを雇うのは自社株を上げたい会社や自分達の持っている株を上げたい個人投資家グループである。特に新たに上場を行う企業にとってバックマンは欠かせない存在である。株価を上げる最も効果的な方法は巨大な資金力を持つ機関投資家に株を買わせる事である。こうした機関投資家や経済評論家といった株価を動かす力を持つ人々とバッグマンは日頃から密接な関係を築いており、彼等を口説いて一斉に株を買わせる事によって株価を上昇させるのである。
 バッグマンは機関投資家達を招いた豪華な船上パーティーやディスコ・パーティーを開いて、株をプロモートする。彼等を動かす為に現金、宝石、自動車、果ては麻薬から美女までが送られる。投資家達もバックマンが動いている事で株が近い将来上がる事は確実だから、喜んで買いを出す。こうして数ヶ月も経てば、バッグマンのプロモートする株は上昇を始めるのである。こうしたバッグマン達は一回の仕事で10万ドル以上の報酬を稼ぎ出すという。
 バッグマンはしばしばインサイダー情報を提供して株をプロモートする。インサイダー取引はSECによって規制されているが、バッグマン達は企業内部の人間でないという立場を利用して巧妙にインサイダー情報を流す。例えば、バッグマンはある機関投資家から大量の買いを約束されると、直ぐに他の投資家に電話をして「大口の買いが入るからA社の株を直ぐに買え」と勧める。こうして他の投資家も買いに加わる事でますます株価は上昇するのである。一旦株価が上昇し始めれば、他の投資家もつられて買いに加わり株価は急上昇を始める。
 又、株を上げようとする投資家達が自分達で「プール」と呼ばれるグループを作って、株価を操作する事もある(仕手の一種)。「プール」のメンバーは目立たない様に株を買い続ける。特に大引き直前の買いは終り価を直接高くする事が出来るので効果的である。しかし、買いばかりだとSECの監視が怖いので、たまには交代で売りを行う事もある。一人が売りに出ている時は他のメンバーが株価を上げる為の買いを続ける。こうして「プール」の密かな買いは数ヶ月に渡って続けられる。株価はじわじわと上昇。他の投資家が注目を始めれば、占めたものである。一気に買いが殺到し、株価は急騰を始める。株価が急騰し始めると、「プール」は今度は売りに廻る。彼等はSECにばれぬようゆっくりとゆっくりと売り抜き、株価がピークに達したとき迄に全部売り抜いてしまう。こうして「プール」のメンバーは巨額の利益を手にするのである。
 又、日本の「シナリオ相場」に近いものだが、「ボイラー室」と呼ばれる会社が一つの株を上げる為に、電話やダイレクトメールを使い、「この株は3ヶ月以内に数倍になる。損をしたら、保証する。仲介料もいらない」と言って激しいセールス攻勢をかけて、株価を上昇させる事もある。
「ウォール街で株価上昇の幻想を作り上げるのは簡単な事だ」とある株価操作のプロはうそぶく。株価は経済情勢やその会社の業績だけで動くのではない。もう一つの力である「株価操作」の存在を認識していなければ、その動きは分からないのである。
 こうした株価操作は特に店頭上場を扱う投資銀行によって行われる事が多い。店頭上場は投資銀行にとっての宝の山である。店頭上場を扱えば、投資銀行は莫大なコミュションを手に入れる事が出来る上に、株を仲介して大儲けをする事が出来るからである。しかし、本当に魅力のある新上場会社の株は、投資銀行から直接ブローカーや他の銀行、投資信託等のプロに上場前に売られてしまう。仮に余ったとしても、投資銀行と日頃から付き合いのある機関投資家が全て買い取ってしまうから、一般投資家には手に入らない(如何に外国が企業でグループを作っているのに、日本は自国のグループだけ批判をして(特に日本文化を真剣に愛しているグループに捜査の手を入れている。他のグループは手を入れていない)、外国勢力に入場し易い状況を作っている。だから、今の東京都地検特捜部は、外国勢力に魂を売った売国奴である。鉄の三角構造の批判もその一つである!忍)。
 こうして全ての株が売られてしまった後で、店頭上場が始まるのである。ここで既に株を買ってあるプロは少しだけ手持ちの株を売りに出してみる。すると、買い手に比べて売り手が極端に少ない株は需要と供給の関係で物凄い高値を付ける。これを見た一般投資家が釣られて新会社の株買いに殺到し、株価はうなぎ上りとなる。この段階で最初に買っていたプロは少しずつ売りを出し、株価がピークに達した辺りまでに売り抜いてしまう。一方、株価がピークに達した時点で、一般投資家の中の「一番の馬鹿」が遅ればせながらこの「人気株」に手を出してくる(人気株だから手を出すのではなく、金がないので、とりあえず人気が一番高い株を買うことで少しでもお金を入れようとする人達だと思う。だから株で生活の道を捜す事は余り勧めることが出来ない。むしろ、株は投資の爲に行うと心に戒めの言葉を持てばよいのである!忍)。しかし、この「一番の馬鹿」が買った途端に株価はじりじりと下落を始める。そして、「一番の馬鹿」あれよあれよと慌てる間に大暴落して初価さえも割り込んでしまうのである。「一番の馬鹿」は大損を被り、最初に買ったプロ達は大儲けをする。これがウォール街で有名な「一番の馬鹿理論」である。
 又、世界的な大暴落を引き起こす様なスケールの大きい株価操作には、絶対的な力を持つグループの命令が必要である。こうしたグループの会議では、具体的にどう株価を操作するかではなく「何月何日に大暴落を引き起こす」とかの大筋のみが決定される。この命令は外部に漏れない様にほんの一部の投資銀行の幹部だけに、「何月何日に大暴落が起きる」というインサイダー情報として伝えられる。知らせを受けた投資銀行の幹部は半信半疑のまま当日の朝トレーダー・マネジャーを呼び寄せ、「大量売り」の指示を伝える。命令を受けたトレーダー・マネジャーは、早朝会議でトレーダー達に、「情報によると市場は近々下落する。下落する前に手持ちの株を売りまくれ」と指令を出すのである。
 市場が始まると、トレーダー達は一斉に売り注文を出す。グループの命令は他の投資銀行にも伝わっているので、市場は売り一色になり、大暴落が引き起こされる。SECはパニックと見なせられ、調査の対象にはならない。小さな株価操作はばれやすいが、大暴落のようなスケールの大きい株価操作は逆に目立たないのである(此の調査が一番最初に調査しなければならない。そうしないと一般の人達が生活が出来なくなるからである。安全上原爆を落とす覚悟で調査しろ!忍)。
 1929年の「暗黒の木曜日」では「明らかな株価調査が行われた」と当時のフーバー政権を支えていた共和党幹部は非難する。
「暴落を抑えようと、大統領が『経済のファンダメンタルズは安定している』と発表する度に、水を浴びせる様に売りが殺到した」と同幹部は告発している。
 当時の投資銀行は一斉に売りを出し、暴落した株を再び買い占めて大儲けをしたのである。1933年の証券法はこうした不正な株価操作を禁ずる為に生まれたものである。
 J・P・モルガンは最大のインサイダー・トレーダーだったと言われている。彼の活躍した1920年代はインサイダー取引に対する規制が全くなかった時代である。モルガンはUSスチールを始めとする大企業の大株主であると同時に、投資銀行J・P・モルガン商会の社長でもあった人物である。彼は誰よりも早く企業の内部事情を知る立場にあり、いくら配当が出るかまで自分で決める事が出来たのである。自分で配当を決め、直前に国際金融資本の人々はインサイダー情報を元に莫大な利益を挙げたのである(此のお金でソ連の共産革命に使われた、そして約6千6百万人の死を迎えた!忍)。株価は彼等の思いのままに操られ、損をするのはいつも情報を持たない一般投資家だったのである。一般投資家と国際金融資本の人々との間には二つの違いがある。一つは情報、もう一つは株価を操る力があるかないかである。
 SECの設立によりこうしたインサイダー取引は法律上は規制されたものの、今でもウォール街におけるインサイダー取引は日常茶飯事である。
 1987年のユダヤ人ブローカー、イワン・ボエツキーによる有名なインサイダー取引事件は読者も御記憶にあろう。しかし、その後もアメリカにおけるインサイダー取引件数は年々増加を続けており、1997年のSECによるインサイダー取引の調査ケースは10年前の169件から倍増し、350件を記憶している。
 投資銀行のトレーダー達は企業内部の人々と密接な関係を築き、各企業に網の目のように張り巡らせた情報網を持っている。こうした情報網から彼等は様々なインサイダー情報を得て、利益を挙げるのである。
「メジャーな投資銀行の幹部は殆どの大企業のトップと顔見知りである」とあるウォール街関係者は苦笑いする。
 世界財閥と国際金融資本は一心同体の関係を築いていており、ある会社の秘密情報はトップを通じて他社のトップへと伝えられる。こうして秘密情報を交換する事によって国際金融資本の人々は確実に上がる株を知る事が出来るのである。全ての情報と株価操作の手段を持つ彼等が株価を意のままに操るのは朝飯前なのである。
 合併の情報を事前に知っておけば、株価の上昇は確実である。企業の合併情報はそれに関わる法律事務所、投資銀行、コンサルタント会社から簡単に手に入る。情報を得るのに多額の賄賂が飛び交う事もあるし、女を使って枕元で情報を仕入れる事もある。自動車メーカーの新製品の発表、在庫状況、決算の情報等を前もって知っていれば、思いのままに設ける事が出来る。一般投資家は企業の決算報告を見て、株を売り買いするが、決算報告が発表されてからではもう遅い。プロは発表前にその内容を知っているのである。こうしたインサイダー情報は彼等が株を買った後でマスコミに情報を漏らされ、株価を暴騰させる。
 SECは株の片寄った取引をモニターしており、同じ時期に同一地域で大量の株を買い付ければSECの目を引く。だから、株価操作のプロは時間をずらしながら、様々な場所に取引を分散させて株の売買を行っている。SECの規制も海外には当てはまらないので、世界中に張り巡らせた投資会社のコネクションを使って海外市場で株を買ってしまえば、それまでである。ジョージ・ソロスも世界中に張り巡らせたインサイダー情報網で莫大な利益を挙げている事で知られる。
 インサイダー情報を仕入れるには、何もインサイダーと仲良しである必要はない。そんな事をしなくても、インサイダー情報が入る手段があるのである(これは大企業がつるんでいるから、中小企業が生き残る(生存する)為に自衛の問題である。共存共栄の道を探る必要がある。此の問題は単なる過当競争である。自分が問題しているのは、これら大企業がじぶんが生きて行くなら、他の人達を全員皆殺しの計画を立てる事なのである。日本共産党は、問題企業である大企業東部エスタブリシュとそれに関連しているマスコミに批判すべきである(朝日新聞、毎日新聞、讀賣新聞、ニューヨークタイムズ、ワシントンポスト、国務省、北朝鮮労働党、中国共産党、民主党などリベラル系、内部の党経営の在り方、マルクス主義の悪魔謀略性等)。日本の天皇陛下の神事行事は、真の地球に生物として生きていく為の行事である!忍)。
 ウォール街では、ジェームス・ポンド顔負けのスパイ戦が展開されている。スパイ達は様々なハイテク装置を使って企業情報を仕入れる。例えば、彼等はビジネスのふりをして相手企業に出かけ、超小型マイクロフォンを仕掛けたペンをそっと忘れてくる。「誰のだろう」と、ペンを拾った社員が知らずにそれを自分のポケットにしまい込んでしまえば、其の会社の情報を筒抜けになってしまう。
 しかし、この様な違法な産業スパイをしなくても企業情報はいくらでも集める事が出来る。現在アメリカには「情報ブローカー」という会社が日の出の勢いで成長している。彼等は「商業データベース」なるものを作り上げ、企業の公開情報を合法的に提供しているのである。
「ある情報そのもの入手が難しくても、その周辺の公開情報を徹底的に集めれば、かなりの確度でその情報を推測する事が出来る」とある情報ブローカーは語る。現在アメリカには一万もの「商業データベース」が存在し、2000以上の情報ブローカーが活躍しているという。
 
 

◆デリバティブは悪魔の金融商品

 株式価格操作は国際金融資本の武器の一つだと述べたが、最近彼等に又新しい武器が加わっている。「デリバティブ」である。
 250年の歴史を誇り、ヨーロッパ金融界でロスチャイルドの最大のライバルであったベアリング銀行が同社のシンガポール・トレーダー、ニック・リーソンによるデリバティブ投資の失敗で破産に追い込まれた事件は読者も御記憶があろう。デリバティブとは株や通貨等の金融商品から派出するものを商品化したもので、先物取引、オプション、スワップ等があり、金融派出商品とも呼ばれている(此の商品程、実体経済に離れた品物である。商品の流通は、自由経済になる程複雑になり、先の見通しが分からないのです。テレビの宣伝を使って購買を勧めて其の傾向を大きくするのです。そして先物市場の傾向を持っていくのです。で、ここに罠があるのです。つまり、テレビに宣伝した品物に本当に公共福祉にのった安全な品物であるのか、もしかしたらまがりなものが入っているかも知れないのです。商品の品物は、やはり伝統にのって信用あるものを捜さなければならないのです。品物が複雑であり、沢山の物の選択肢があるから、流通経路の複雑さで個人の購買傾向が複雑であるから、先物(日付先行投資)で金融を決定するのは異常な危険な物なのです。投資は此の企業が社会に貢献しそうな企業に成長させる為に投資するのです。そこに企業の思想があるのです!忍)。
 現在こうしたデリバティブにより、国際金融資本の金融商品に加えてその何倍もの金融商品を売る事が可能になっている。デリバティブは僅かな手持ち金で大量の投資を行うことが出来、現在「ブル型投信」や「ベア型投信」といったハイリスク・ハイリターンの商品が市場に出回っているが、万一失敗した時の危険性は計り知れない。ベアリング銀行のトレーダーは東京先物市場でのデリバティブ投資の失敗で11億ドルという文学的な損失を被り、歴史的銀行を破産させるに至ってしまった(これで。麻薬取引銀行の一つが壊れた!忍)。又、カリフォルニア州オレンジ群がデリバティブ投資の失敗で破産してしまった事件も記憶に新しい。日本でも、鹿島石油がデリヴァティブ投資の失敗で15億ドルの、ヤクルトも1000億円という巨額の損失を被っている。何にデリバティブが恐ろしい商品かお分かりになろう(全世界の証券・金融取引委員会は先物取引を禁止する必要がある。先物、要するに日付先行、未来の日の取引量を想定して金・銀・証券・品物の取引を決める事が如何に実体に離れた取引であるか理性で分かるものである。速攻禁止法令を作れ、そうしないとバブル経済となり、深刻な不況が更に取り返しの出来ない異常な深刻な不況が待っているでしょう。もしアメリカがそれを拒絶するなら即刻国家安全の為自衛戦争をしろ!忍)。

 デリバティブの恐怖
 1、デリバティブ投資が失敗した場合に支払い能力を越えた被害を被る
 2、デリバティブ投資に対するリスク回避の為の担保が恐慌下では全く担保価値がなくなる
 3、デリバティブ契約は金融業界に集中しており、いざという時の被害が同業界に集中する
 4、デリバティブ契約を結んでいる各企業を通じてパニックが連鎖的に各産業に伝わってい
   く
 
 ベアリング銀行は「ヨーロッパには、6つの大勢力がある。イギリス、フランス、ドイツ、オーストリア、ロシア、ソシテベアリングだ」と言われ、長年ヨーロッパ金融界でロスチャイルドの宿命のライバルであった銀行である。ユダヤ財閥として成り上がり者の感のあるロスチャイルドにとって、正統派イギリス銀行として長い歴史を持つベアリング銀行は世界を制覇した現在でも目の上のたんこぶだったのである(これは、嘘。まず、ユダヤプロトコールを信じないこの論文作者は、ベアリングとロスチャイルドが繋がっている事を無視している。ベアリング銀行は、麻薬取引銀行のNo1であるから、ロスチャイルドが手を切っただけの話なのである!忍)。
「ベアリングのトレーダーが東京市場で多額のデリバティブを抱えているのを知ったロスチャイルドが、長年の恨みを晴らす絶好のチャンスと配下の投資銀行に命じて、東京市場で暴落を仕掛けたという噂が事件の直後に流れた」tぱるシティ(ロスチャイルド系列の銀行”!忍)の関係者は語る。
 現在の世界の金融市場にはデリバrティブ等の実態のない金融商品が60兆ドルも流通しており、その取引額は世界のGNP以上に達している。これにより、小さな危機が加速度化しており、大パニックを引き起こす可能性が日に日に高まっているのである。デリバティブの普及で、万一大暴落が引き起こされた時の被害は莫大なスケールに膨れ上がるだろう。又、これは逆に暴落を仕掛ける方にとっては巨額の利益を意味する。
 1990年のバブル経済崩壊のきっかけになった東京株式市場の大暴落は新しい暴落パターンの始まりだった。この大暴落は引き起こしたのは外国系投資銀行による1兆円と言われる裁定残高の一斉売りだ。この大暴落の前から彼等は先物、オプションといった新しいデリバティッブを密かに東京市場に浸透させて、大暴落の直前には1兆円という裁定残高を積み重ねていた。彼等は大暴落のスイッチを押す手筈を整えていたのである。そして、90年の大初会を期して、一斉に裁定の解消を行ったのである。

 デリバティブ大暴落のメカニズム

 1、先高感の弱まり
 2、先物の描いての減少
 3、先物相場の下落
 4、先物相場<理論価格
 5、買い裁定ポジションの解消
 6、先物超過供給>解消に伴う先物買い
 7、先物相場の下落
 8、先物相場<理論価格
 9、買い裁定ポジションの解消
 10、6ー9のパターンの繰り返し(パニック)
 11、大暴落

 現在株式市場では先物買いを使った裁定取引が当時より更に発達し、東証における裁定残高は60兆円に達していると言われる。こうした裁定残高の一斉解消により、大暴落が引き起こされる可能性が以前にも増して高まっているのである。日本の銀行はこうしたデリバティブを一行平均100兆円も抱かえていると言われており、これを狙って国際金融資本が今後攻勢を仕掛けてくることは間違いがないだろう。

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◎メーソンの狙いはEUの誕生と成長だ!

 裏話はともかくとして、金融の魔術はドルを使う事によって行われる事がお分り頂けただろうか。
 其の結果、アジアの奇蹟と云われた経済発展は完全に蹴散らされた。まず、日本が叩かれた。アジアからの影響力を日本から落しにかかり、今度は自分達の影響力を日本から落しにかかり、今度は自分達の影響下に置こうと考えたのである。
 タイ、韓国、インドネシア等、アジアの主要経済国には今回の金融危機でIMF(国際通貨基金)が入り込み、経済の建直しを図ると云う事で、その国の政治経済を好き勝手に弄くり回している。そして其の国の経済を通してアジア全体の支配の糸口としている。
 IMFや世界銀行がメーソンの国際金融機関である事は、周知の事実である。その支配の手がアジアに伸びようとしているのだ・・・。
 その為には、日本経済に深いダメージを与える必要があった。そしてその1つの方法が、大蔵省の規制を外す事だった。そうしなければ、彼等の主張するグローバル・スタンダードという罠に、填める事が出来ないからだ。
 そこでCRSレポートの「この規制解除にまつわる問題は、日本の大蔵省がその権限をどれだけ手離そうとするかにかかっている」という報告に結びつくのである。
 だが、其処には彼等の本音と、其処から生れる矛盾も読取る事が出来るのである。
 何故なら、レポートは「日本のビッグバン及びその他の金融市場を改革して、より効果的、透明的、国際的、そして公平なものにする事を狙ったものである」と、ビッグバンの効用をうたい、それが日本市場を更に国際的に飛躍させるかのように述べているが、ヨーロッパのユーロ導入については、次の様に語っているからだ。

 「欧州連合(EU)がその共通通過を採用すると、その後、日本の円を更に
 利用される度合が減るだろう」

 ビッグバンで日本のマーケットが国際的になればなる程、円の値打ちが高まり、世界中で利用される筈である。ところが、ユーロが出ると円の利用度は更に低下すると云うのだ。これは明らかな矛盾であり、本音と建前が交錯している。
 それは、ビッグバンという名の魔術で、日本の個人金融資産を奪い取るだけ奪い取り、更に日本経済に深いダメージを与え、ユーロが本格的な活動状態に入る時、日本の経済状態が更に悪化し、何れはアジアから駆逐される事を意図したものなのである。
 彼等の狙いはあくまでもEUの誕生と成長である。ユーロ圏が今後、世界の中心になるよう計画し、そのシナリオの基に世界を動かそうとしているのである。
 その為、東南アジア、中南米、ロシア等の市場が世界的な金融危機、通貨危機に襲われても、ヨーロッパだけは免れてきた。何故なら、それは全て世界政府(ワン・ワールド・オーダーの為である。聖書の「黙示録」(これはワン・ワールド世界政府を計画した主犯である悪魔ダビデが書いた計画書!忍)と「ダニエル書」には、新ローマ帝国、つまりヨーロッパ10ヶ国連合(正確には10民族連合)が誕生すると預言されている。
 今年の1月1日に生れたユーロ圏の始め(スタート)は、将にその預言の成就である。今後、このEUが世界の中心になり得た時、預言通り反キリストが登場し、ここから世界を納めるだろう。そして世界統一政府宗教を樹立し、世界中の人々に邪悪な獣の数字666を刻印する事になるのであるーー。
 メーソンは、その反キリストの本格的な登場まで、今年から30年計画でEUを世界の中心にする計画(プラン)を立てている。
 様々な紆余曲折があったとしても、メーソンの力に支えられて、EUは30年間で急速に成長ヨーロッパ連邦となり、反キリスト登場によって世界に冠たる世界連邦として台頭してくるだろう。
 その為にまず、共通通貨であるユーロが定着しなければならない。世界経済圏を築く為には統一通貨が必要なのである。
 こうしたメーソンのシナリオに沿っていくと、日本を中心としたアジアの目覚ましい成長は、障害となってきた。そこでアジア潰しが始った。まず、アジア経済のリーダーである日本が攻撃目標になり、バブルを作り上げ、一気に叩き潰した。後は、ご存知の通りで、今日に至っている。
 
 
 

◎ディーラーの世界の「口にしない常識」

 CRSレポートからは、こうした事が読み取れるのだ。しかもこのレポートは、昨年の5月19日に米国議会に提出されている。昨年1年間に振返ってみれば、ここに書かれた事は全て実現されている事が分るだろう。日本は、将に彼等に蹂躙されてきたのである! 其の理由は、余りにも日本人が彼等の動きについて無知だからである。米国証券界で国際ディーラーとして活躍している、ある日本人がその事を、こう警告する。

 「ワン・ワールド・オーダー唱える彼等メーソンの存在を信じないビ
 ジネスマン、ディーラー、エコノミストは、先進諸国では日本だけで
 すよ。他の国の者は皆知っている。
  例えば、経済原則や株の基本的な動きから少しでも外れた動きが出
 てくると、彼奴等が動き出したんだと思って、直ぐに身を引くか、そ
 れに乗じておこぼれを貰って儲けるかのどちらかです。
  彼等の存在は、我々ディーラーの間では”口にしない常識”ですよ。
  日本ではそんな事を言っても、誰も信じないし、馬鹿にされるだけ
 ですけどね。でも、その事を知らないと、どんな優秀なディーラーで
 も、外国では必ず大損をして潰される」

 その代表的な例として、この米在住の日本人ディーラーは、1995年9月に発覚した大和銀行巨額損失事件を上げた。この事件は、大和銀行ニューヨーク支店のトレーダー(債券売買担当者)で米国債取引の第一人者だった井口俊英が、970億円にものぼる損失を出して、その穴埋めに顧客から預った米国債を売却して逮捕された。
 トレーダーとしての実績に自信を持ち、個人投機から無断取引に走り、米司法当局に逮捕されたのである。
 翌年2月、大和銀行は有罪を認め、米刑事犯罪の罰金としては史上最高額の350億円(3億4千万ドル)を支払った。井口俊英本人は同年12月、ニューヨークの連邦地裁で禁固4年、罰金200万ドルの実刑判決を受け、現在も服役中である。
 又、この事件に対する両国の対応の違いは日米問題にまで発展し、結局、大和銀行は米国から追放された。将に、”口にしない常識”を知らなかった日本人トレーダーと邦銀の悲劇である。

 「日本の政治経済人の無知さには呆れるばかりです。CIAの経済情報
 のスパイをやっている事は皆知っているし、常識ですよ。誰も驚かない。
 だから、様々なスパイ活動への対応も怠らない。
  知らないのは日本だけで、平気で移動する車の携帯電話で企業秘密に
 関する打ち合せをするし、重要な会議室にも防音装置1つ無い。電話、
 FAX、電子メール等が盗聴、傍受されているなんて、これぽっちも思
 っていない。これじゃ、泥棒にどうぞを盗んで下さいと、云っている様
 なものですよ」
 (アメリカ合衆国を信じてはいけない。アメリカは戦略国家である。人
 の幸せを真剣に考えて政策を行ってはいない!忍)

 先のディーラーはそう警告する。
 では、この先、日本はどうなっていくのか。そして、ニューヨーク株は今年、大暴落するのだろうか。
 
 

参考HP

フリーメーソン経済戦略
山一証券の倒産に就いて